数学・統計学

記述統計と推測統計

記述統計

得られたデータそのものを対象として、その傾向や特徴を要約・表現する統計学の立場を、記述統計(descriptive statistics)と呼びます[1]記述統計には、母集団という概念は存在しません。

推測統計

ある母集団(population)[2]母集団は理想的な集団であり、「神のみぞ知る」集団です。から標本(sample)[3]「観測値(observed value)」や「実現値(realized value)」とも呼ばれます。がデータとして得られると考える統計学の立場を、推測統計(inferential statistics)と呼びます。

母集団は、ある確率分布に従うと仮定します。

確率変数と確率分布
確率変数とは確率変数(random variable)とは、確率的な事象の結果を数値として表すために定義された関数です。例えば「コインを1回投げる」という試行を考えます。確率変数 \( X \) を「表が出たら1、裏が出たら0」と定義すると...

母集団を特徴づける値をパラメータ(parameter)[4]「母数」とも呼びます。と呼びます。確率分布によって、異なるパラメータを持ちます。

得られた標本からパラメータを単一の値(点)として推定する方法を、点推定(point estimation)と呼びます。点推定の代表的な手法のひとつが、最尤推定(Maximum Likelihood Estimation; MLE)です。

最尤推定
最尤推定最尤推定(Maximum Likelihood Estimation; MLE)は、点推定の代表的な手法のひとつです。パラメータを \( \theta \)、標本データを \( x_1, x_2, \dots, x_n \) とする...

またパラメータが「どの範囲にあるか」を一定の信頼度で示す方法を区間推定(Interval Estimation)と呼びます。

脚注

脚注
1 記述統計には、母集団という概念は存在しません。
2 母集団は理想的な集団であり、「神のみぞ知る」集団です。
3 「観測値(observed value)」や「実現値(realized value)」とも呼ばれます。
4 「母数」とも呼びます。
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